京都で働くエンジニア社長の自戒ブログ

気づいた当たり前を、さも大事なことかのように発信します。

複雑系と単純系の話

僕は高校時代物理が好きでした。
とにかく世界を単純化することで心理を解き明かしていくという哲学が、とてもかっこよく写りました。

一方で、世界は単純なはずという価値観を持ってしまったせいで、結構苦労しました。 現実世界は複雑系で、全てを理解しようとすることは間違ったスタンスでした。

単純系で世界を捉えたときは、真理のような絶対の解を見出すことを目的にするのですが、 アカデミックの世界で優等生ではなかったですが、曲がりなりにも生粋の理系男子として生きてきた自分は、ビジネスに対しても同様のスタンスで臨んでいました。

ビジネスの世界にも絶対の正解があるはずで、その心理に到達したら、全ての謎が解けると。 しかし、今思うことは、世の中は真理で動いているというより、基本的には因果で動いているということです。

今身近にあるビジネスの全ては、心理をもとにしたものというよりは、因果の帰結として存在しています。

もし、ビジネスの世界に真理が存在していたら、スタートアップの介入余地などありません。 あらゆるものに栄枯盛衰があり、それは未来から見たら当然にみえるものです。
一方で未来は不確実なものなので、現時点を到達点だと認識してしまう。
それは、バイアスとなり、アイデアのタネを奪っていきます。

ビジネスとは、複雑系の中で、その一部の現時点でのベストプラクティスをなんとか探り出し一時的にサービスとして提供するものです。 だから、ビジネスに正解はなく、どんなに成功している企業も最初は不確実性の塊だったはずです。

スタートアップにとって、ターゲットを絞ること、ニッチマーケットから攻めることという原則は、 マーケティング効率の観点ももちろんですが、扱う系の複雑性を下げるという観点からも納得がいきます。

なんとなくで書き出してしまいましたが、要は何が言いたいかというと、
ビジネスという複雑系の中での成功可否は、因果律によってしか検証できないので、いつまでもうじうじせずにさっさと行動しないとなという自戒を文章にしておきたかったという感じです。

せっかく今日は土曜日で、夜更かしができるので、 週明けのアクションをしっかり考えていこうと思います。