Notionの提供価値を考えていたら、自分の思考バイアスに気づいた話
プロダクトマネジメントの練習として、いろんなサービスの提供価値を言語化するという遊びを会社で行なっています。
これまで、うまくNotionの提供価値を言語化できなかったのですが、今日ダッシュボードを作っていてしっくりきたので、どんな結論になるかはわからないですが、言語化してみようと思います。
「無意識を意識化する」
自分の中でNotionを使い始めた理由はすごく明確で、山口周さんの「独学の技法」を読んだことがきっかけでした。
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無意識にしているインプットを意識化できるよう、自分の学びをフォーマット化するツールとしてNotionを使い始めました。template機能を使って、twitterやブログ記事、本などあらゆるものを読んだときにメモするフォーマットを決めて運用していました。
僕にとって最初、Notionの提供価値は、アウトプットを一定の形にする作業を通して、無理やり頭を働かせて、無意識を意識化するためのツールでした。
最初はそこそこうまく運用していたのですが、モバイルとの相性が悪く、徐々に使わなくなっていきました。
「情報のカプセル化をする」
その後、会社でNotionを使っていろいろな情報をまとめるようになって見出した提供価値は、情報の抽象化のしやすさでした。
オブジェクト指向育ちのエンジニアとしては、身の回りの情報はカプセル化することで情報の複雑性を下げたくなってしまうので、抽象化をして不要な情報をどんどん階層構造の中に押し込んで、必要な事柄にフォーカスできることがすごくありがたく感じました。大学のノートをエディタを使ってマークダウンで撮っていた身としては、Linuxのファイルシステムに比べて、ファイルがフォルダにもなるということに革命を感じていました。
「抽象と具体、ワークスペースの統合」
それで今日、プロダクトマネジメント用に、開発優先度を管理するダッシュボードをNotionで作っていたんですが、ここに来て初めて「All in one Workspace」というコンセプトがしっくり来ました。
ダッシュボードで実現したかったことは、プロダクトの価値向上に寄与するプロジェクトの優先順位を可視化し、プロジェクトオーナーをアサインし、プロジェクトに必要なナレッジを一箇所で管理することでした。
我々がビジネスチームとエンジニアリングチーム共通で使っているコラボレーションツールは、Slack、Notion、Miro、Figmaなのですが、Notionはその他のコラボレーションツールのハブとして完全に機能しました。
これまで使ってきたタスク管理ツールでは、どうしてもタスク管理のワークスペースと、ナレッジ集約のドキュメンテーションツールが分離してしまい、どちらかが更新されない状態になってしまっていました。
また、往々にして、プロジェクトの起案時には具体化されていなかったタスクが、プロジェクトを進める中で解像度が上がりより具体性の高いタスクに分解したくなるものですよね。そんな自由度高く無限に階層化できるタスク管理がNotionならできる、、、
自分の思考の癖を発見した話
Notionの提供価値を体感すると同時に、自分の思考の癖を見つけました。
これまでNotionの提供価値について、個人の外部脳として、evernoteの発展として見ていました。しかし本質的価値は、いろいろな立場の人が、必要とする抽象度に合わせて個々にカスタマイズしつつ全体として共存することができる、マクロな視点では秩序だったカオスなワークスペースというところにあるのだと感じました。
いつだってビジネスは、人と人の間に生まれる。
誰かの課題を解くのではなく、誰かと誰かの間で生じている課題を解く。
いつも何か前に進む時は、当たり前のことが腑に落ちるという経験になっています。
これまでは、当たり前だなあと、少し恥ずかしくなって発信を控えていたのですが、インターン生に永田さんの情報がネットに上がっていないから採用むずいんすよ!って言われたのでこれから当たり前を発信していきます。